【3分でわかるニッポンのお正月】初夢っていつの夢? 悪い初夢をみちゃったらどうしたら良いの?

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 鈴木春信 一富士二鷹三茄子
鈴木春信「一富士二鷹三茄子」(PD)
出典:http://www.mfa.org/collections/object/young-couple-with-lucky-new-year-dream-symbols-mount-fuji-falcon-and-eggplant-211943

あけましておめでとうございます。心も新たに清々しい朝を迎えられましたでしょうか。いい夢見られましたか?

新年の夢というと「初夢」ですね。でも…「初夢っていつ見る夢が初夢なのでしょうか?」 これについては「元日の朝に見る夢」「元日の夜に見る夢」「1月2日の夜に見る夢」と、いろいろな説があります。鎌倉時代に編纂された西行法師の「山家集」には、「節分の夜から、翌日の立春の日の明け方に見る夢のことである」という和歌が載っていますので、古くは立春が一年の始まりという考え方で、初夢も「節分から立春にかけて見る夢」だったようです。

江戸時代には、現在と同じく「正月の最初の夢」が「初夢」になりましたが、実はその頃から「じゃあ、初夢っていつの夢だ」という疑問はあったようです。普通に考えれば「大晦日から元日の朝」ということになりますが、初日の出や初詣のために寝ないことも多いので、「いや、元日の夜から2日の朝に見た夢が初夢でいいじゃないか」となり、枕の下に宝船の御札を入れて眠る風習なども生まれました。

ところが、元日は挨拶まわりなどで忙しく動き回ってクタクタになり、夢も見ないくらい爆睡してしまったりするものですから、「初夢くらいゆっくり見たい! 2日の夜から3日の朝でもいいじゃないか」ということになったのではないか、といわれています。結局、どれが正解というわけではなく、「初夢は1月1日から3日の間に最初に見た夢」と、大雑把に考えていればいいようですね。

縁起がいい夢の例えとして、昔からよく言われるのが「一富士 二鷹 三茄子」です。富士山や鷹はまだしも、新年一発目の夢がナス、というのもなんだか不思議な気もしますが、「茄子」は「事を成すことで富を積み、子孫が繁栄するように」という意味があります。「富士山」は「目標高く出世の象徴」「鷹」は「大空を羽ばたくように夢を実現させる」という願いが籠もっているのだそうです。ほかにもさまざまな説があり、例えば「富士」は「無事」、「鷹」は「高い」、「茄子」は「事を成す」の語呂合わせだという説や、徳川家康が「富士山」と「鷹狩り」と「初物の茄子」を好んだことから、という説、駿河国(静岡県中部)の高い物「富士山」「愛鷹山」(あしたかやま)「初物の茄子の値段」という説などもあります。

「せっかくの初夢なのに、富士も鷹も茄子も出てこなかったなあ」という方、安心してください。実はまだあります。「四扇」「五煙草」「六座頭」と続き、それぞれ「末広がり」「煙が上昇する」「毛がない=怪我ない」という意味です。

新春に良い夢が見られるに越したことはありませんが、もし初夢が「嫌な夢」だったらどうしたらよいのでしょうか? 良い夢を見た場合は、それを「正夢」にするためには「誰にも話してはいけない」という言い伝えがあります。人に話すと夢が叶わず、「逆夢」になってしまうのです。ということは、「悪い夢」見たときは、人に話せば「逆夢」になって実現しないのだそうです。これは古くからの風習ですが、実際に悪い夢を見た時、人に話せば、精神的にも少し楽になるかもしれませんね。

みなさんが良い夢を見られ、それが「正夢」となって、良い一年を送られますように!

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