【3分でわかるニッポンの伝統工芸】滋賀:信楽焼

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信楽焼
出典:http://kougeihin.jp/item/0413/

琵琶湖の南に位置する「忍者の里」甲賀市にある信楽(しがらき)。この地の伝統工芸「信楽焼」といえば愛らしいタヌキの置物でも有名ですが、このタヌキさんが全国的に有名になったのに、昭和天皇が大きく関わっていることはご存知でしょうか?

昭和26年、昭和天皇がこの地を行幸された際、たくさんのタヌキの置物が日の丸の旗を持って立っていたのを見て、

をさなきとき あつめしからに なつかしも 

 しからきやきの たぬきをみれば」

 (幼い頃に集めていた信楽焼のタヌキを見ると懐かしい)と詠み、この御製歌がきっかけで、信楽焼のタヌキさんは全国的に知られるようになったのです。

もちろん、タヌキの置物だけではありません日本六古窯(にほんろっこよう)の一つに数えられる信楽焼(しがらきやき)のルーツは、かつてこの地にあった都・紫香楽宮(しがらきのみや)の瓦を焼いたのが始まりといわれています。良質な土がとれ、畿内と東海を結ぶ交通の要衝であった信楽は、中世には焼き物の名産地として知られていました。

室町・桃山時代以降は、信楽焼特有の素朴な素地に薪の灰がもたらす自然釉が色付ける陶肌「侘び寂び」を感じさせるとして多くの茶人に愛され、茶陶として発達しました。その後、江戸時代には、庶民の生活の変化とともに茶壺土鍋、徳利など、生活用品としての陶器の一大産地となり、さらに明治時代には火鉢の生産でも名を知られるようになります。

戦時中には金属不足から陶器製品の需要は高まりましたが、戦後は暖房器具の発達により火鉢の需要は激減するなど、逆風にも見舞われました。しかし、耐火性に優れ、コシが強く細工のしやすい材質を活かして、大きな壺風呂釜から、茶碗、花器、タイルまで、現代の生活にマッチした商品が生みだされています。

お店の前でよく見かける「タヌキ」は「他を抜く」という縁起物として全国に普及し、何メートルもあるような巨大なものから、手のひらに乗るような小さなものまでが作り続けられています。タヌキといえば「变化(へんげ)」ですが、時代の変化に柔軟に対応して作るものを変化させてきた信楽焼の顔として、これほどふさわしいものはないのかもしれません。

信楽町にある「信楽陶苑たぬき村」では、1万匹のタヌキさんがお出迎えしてくれるそうです。陶芸体験もできますので、会いに行ってみてはいかがでしょうか?

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