【鬼は外】そもそも《節分》って何? 豆まきしなくていい人ってどういう人?【福は内】

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渡辺綱
歌川国芳「源頼光大江山にて酒呑童子を退治し給ふ 渡辺綱」(PD)
出典:https://ukiyo-e.org/image/ritsumei/mai01k43

「鬼は外! 福は内!」の豆まきといえば、節分ですね。でも、そもそもこの「節分」というのは、どういう意味があるんでしょうか?

じつは、節分とは文字通り、季「節」を「分」ける節目を表す言葉で、立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれ前の日を「節分」と呼んでいたそうです。現在は立春(2月4日)の前日2月3日をさしますが、これも不変ではなく、暦のめぐり合わせで前後することがありますので、注意が必要ですね。

季節の変わり目には、体調を崩しやすいものですが、昔はこの時期に「邪気」あるいは「鬼」がはびこるせいだと思われており、そのために炒った「豆」をまくようになりました。その豆を、年の数だけ食べると病気をしないと伝えられています。なぜ炒った「豆」なのかというと、豆は「魔目」「魔滅」に通じ、「炒る」は「射る」に通じる、つまり「魔を射る」という意味なのだそうです。

節分のルーツは平安時代。大晦日に宮中で行われていた「追儺(ついな、おにやらい)」という鬼を祓う行事が始まりとされています。

その平安時代、源頼光その子分武者渡辺綱のように、鬼退治を得意とする武士がいました。ご存知の方も多いでしょうが、現在でも渡辺綱の子孫である「渡辺」姓の家には、鬼が恐れて寄り付かないので「渡辺さんは豆まきをしなくていい」という言い伝えがあるそうですよ。

毎年、各地の有名な寺社では、お相撲さんが豆まきをしたりしますが、これは力士が「四股を踏む」ことが鬼を踏み、鎮めるという意味があるところから来ています。大きくて強いお相撲さんには魔を祓う力があるということなんでしょうね。

ちなみに大きくて強いといえば「ウルトラマン」シリーズの中にも、鬼をモチーフにした怪獣がたくさん登場しています。「ウルトラマンA(エース)」の超獣「オニデビル」は、エースに毒の豆を食べさせて倒そうとし、「ウルトラマンタロウ」の「きさらぎ星人オニバンバ」タロウに豆をぶつけられて退治され、「ウルトラマンレオ」の「オニオン」は桃太郎少年によって腰布を切られ、恥ずかしがりながら戦ったレオにりんごの木にされてしまったりと、人を恐怖させるよりコミカルな憎めないキャラクターが多い印象です。一方、平成の「ウルトラマンティガ」の「宿那鬼(すくなおに)」や「ウルトラマンコスモス」の「戀鬼」などは、かつて強いサムライによって封印されていたのが復活し、ウルトラマンを苦しめたという、鬼気迫る怪獣でした。

節分は、新しい《春》を迎えるに際して、魔を払い無病息災を祈る伝統あるイベントですが、時代や地域によって変化していくものもあります。例えば、昔ながらのイワシの頭ヒイラギの枝に刺して飾る風習は最近は少なくなった一方で、恵方(今年は「北北西」)を向き、願い事を心に想いながら、黙って太巻きを一本食べきるとその願いが叶うという関西の「恵方巻き」の風習が新たに全国的に広まったりしています。また、北海道などでは大豆ではなく落花生で豆まきをするなど、まく豆にも違いがあります。

節分の行事が、しだいに変化しながらも、千年以上も連綿と続いてきたのは、「魔物や不幸せから救われたい、そのための大きく強い力がほしい」という人間の根本的な願望に根ざしているからかもしれません。そう考えてみると、どことなく、ウルトラマンが愛される理由にも似ているのかもしれませんね。

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