【ウルトラJ文楽入門特集・第2弾】国立劇場に行って「文楽」を観てみよう! 近松門左衛門の名作の魅力とは?

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■「近松名作集」第三部「冥途の飛脚」とは?

「国立劇場」開場50周年記念文楽公演のラストを飾るのが、2月文楽公演「近松名作集」。歴史や国語の教科書などで誰もが一度は名前を目にしたことのある有名劇作家・近松門左衛門(1653年~1724年)が生み出した作品の中から、「平家女護島(へいけにょごのしま)」「曾根崎心中」「冥途の飛脚」の3作品を、それぞれ第1部~3部にわけてほぼ一日中上演するという、まさに近松門左衛門の世界にどっぷり浸れる企画となっています。

今回鑑賞するのは、文楽入門特集第1弾でご登場いただいた、人形遣いの吉田清五郎さんと、太夫(たゆう)の竹本千歳太夫さん、三味線の豊澤富助さんが出演される、第3部の「冥途の飛脚」です。

北野武監督が菅野美穂さんと西島秀俊さんを主演に撮った映画「Dolls」(2002年)のモチーフとしても登場する本作は、近松門左衛門が江戸時代に実際に起きた横領事件をモデルに書き上げた、上中下の3巻構成の「世話物」と呼ばれるジャンルの作品。遊女・梅川に惚れた飛脚屋の養子である忠兵衛が、梅川を身請けするため、友人宛ての為替の金を使い込み、周囲の人たちを巻き込みながらとうとう取り返しのつかない大罪を犯して梅川を連れ逃避行の旅に出る、といったストーリーは、設定さえ変えればいまでも十分通じる普遍的なお話ですよね。

■「国立劇場・小劇場」ってどんなホール?

本作が現在上演されているのは、座席数590席の「国立劇場・小劇場」(文楽上演時は560席)。一等から三等まで席が分かれているものの、そのほとんどが一等席で、二等席は最後列の二列のみ。太夫と三味線が並ぶ、舞台上手(正面向かって右側)の「床(ゆか)」の真下にあたる7席が三等席となっています。というのも、「国立劇場・小劇場」は、ほぼどの席からでも人形遣いの動きや義太夫節を堪能することができるという、まさに文楽を鑑賞するのに最適の環境といえるからです。人形のしぐさや表情をじっくり見たければ前方に、太夫の語りと三味線の音色を存分に味わいたければ床の近くに、舞台全体を見渡したければ後方に、といったように、演目や鑑賞の回数によって、自分好みの席を探すという楽しみもあります。

次のページ:いざ開演! 実際に鑑賞してみた感想と見どころをご紹介。

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