下町育ちの江戸っ子!「シン・ゴジラ」特殊造形プロデューサー・西村喜廣さんの特撮ファン必読エピソードとは?【ウルトラインタビュー】

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ニッポン全土で大ブームを巻き起こしている「シン・ゴジラ」にて、特殊造形プロデューサーを務められた西村喜廣さん。数多くの映画で特殊メイクなどを手がけてこられ、「第9回したまちコメディ映画祭 in 台東」(略称・したコメ)では、子どもたちとの特殊メイクワークショップを開催。

台東区生まれ台東区育ち、3代続く生粋の江戸っ子でもある西村さんに、自身が影響を受けた特撮のお話、「シン・ゴジラ」での野村萬斎さんとのお仕事や、東京下町の魅力などを大いに語って頂きました! 特撮ファン衝撃の西村さんの生きざまが明らかになる、本文最後までお見逃しなく!


■西村さんに影響を与えた「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」の魅力とは?

――まずは「ウルトラマン」の思い出をお聞かせください。西村さんは「ウルトラゾーン」も手がけられていらっしゃいましたよね。

注)「ウルトラゾーン」は2011年10月16日から2012年3月25日までテレビ神奈川他で放送されていたウルトラシリーズのバラエティ番組。

西村:はい、やってますよ。子どものころは「ウルトラセブン」が一番印象に残っていて、それ以降も観ていますね。最近は「ウルトラゾーン」でケムール人とかM1号を作ったりしてましたけど、やっぱり「ウルトラセブン」が好きですね。

――僕はウインダム山田というライターでして!

西村:あ、じゃあ「ウルトラセブン」じゃないですか! 「ウルトラセブン」はけっこういろいろ好きで何回も見なおしたりしてるんです。「ウルトラマン」もすごい好きだったんですけど、ぼくは好きすぎて、中1のころにはじめて親の8mmを借りて映画を撮ったときの題名が「本願寺からの使者」という題名で(笑) 。まあ“ノンマルト”の回からとったんですが。

――「ウルトラセブン」第42話の有名なエピソード「ノンマルトの使者」からですね。

西村:「ウルトラセブン」の最初の方はすごい社会批判的な物語が多かったですよね。その後の「帰ってきたウルトラマン」もそうだったし。最近のシリーズは、田口清隆君とかおかひできさんといった知り合いの監督が作っているから観ていたりするんですけど、そっちはそっちですごい盛大になっていて面白いんですけど、昔のシリーズの方がある1点の問題を集中して作っていたので、そういうところの良さというのはありますよね。

――子供向けだと思っていたら、大人が見てハッとするような。

西村:うん、それが最近少ないのは少し寂しいですよね。昔の作品はそういうことが多かったと思うんですよ。実相寺昭雄さんの作品とか、いま観てもすごいですよね。

――上原正三さんにしろ、金城哲夫さんにしろ、脚本家の力もあって。

西村:かなりありますよね。ジャミラとかもすごくよかったし。怪獣に対しての愛情というか、怪獣に対して「何が怪獣か」っていうのを、すごい突き詰めているじゃないですか。だからウルトラマンは、怪獣を倒さなければいけないのか、宇宙に返せばいいのか悩んだりするじゃないですか。そういうところが初期の作品にはあって。どうしても今は派手さを求めてそっちになかなかいきづらい部分があると思うんです。そういうこともあって、僕はいま「ウルトラQ」や「怪奇大作戦」のほうに傾いているんだと思いますね。

■生粋の江戸っ子である西村さんの故郷・台東区で開催される「したコメ」の見どころとは

――「したコメ」の方の話に移らせて頂きますが、監督は台東区生まれ台東区育ちで、現在も住まわれているとのことで。

西村:そうです。

――そんな台東区で生まれ育った監督にとって、今回で9回目を迎える「したコメ」はどのような印象がありますか?

西村:「したコメ」がやっているのは元々すごくよく知っていたし、ようやく関われたなと思っています。台東区にずっと住んでるので、街のイベントは最近ちょこちょこ呼ばれるようになって。僕、おじいちゃんおばあちゃん、親父おふくろ、ずっと台東区なんですよ。おじいちゃんの前は調べてないですけど、おじいちゃんまでは必ず台東区にずっといた人なんで。すごく愛情があるし、台東区に住みきって台東区で死んでいくっていう。もう離れられなくなるんですよ。しょうがないんだけどね、住みやすいから。

――一定期間でも台東区以外に住まわれていたこともないんですか?

西村:ないですね。事務所が一時、3年くらい平和台に移ったくらいで。もうずっと台東区です。

――そんな台東区で行われる「したコメ」で、西村さんは「特殊メイクワークショップ」を2日間(9/17〜18)にわたって開催しますが、それぞれ妖怪編とゾンビ編ということで趣きが違うと思うので、ここが面白いぞというポイントをお聞かせいただければと。

西村:妖怪編に関していうと、妖怪はけっこう最近話題じゃないですか。「大妖怪展」もやっていて僕も行きましたけど、すごい子どもたちが嬉しそうに見ているというのがあって。けっこういまブームだと思うんです。

――「妖怪ウォッチ」とか。

西村:僕は「ポケモン」にしても妖怪だと思ってるんですけど。

――たしかに(笑)

西村:そういう異形のものに対して、子どもたちが楽しんで見ていたりとかするのは、いいなぁって思うんです。今回、妖怪メイクに関しては小さい子たち20人くらいを集めて行うんですが、みんながメイクしながら楽しめればいいなっていうのがテーマですね。小さい子なので技術的なことを教えてもしょうがないので、楽しむってことですね。

――ちょっと怖いけど親しみがどこかにあるような。

西村:怖いかなあ。いまの子は妖怪ブームで妖怪のことをよく知っているからね。

――逆にゾンビ編だと、こちらはおどろおどろしくなるのでしょうか?。

西村:なんでゾンビ編かっていったら、大江戸りびんぐでっどっていうシネマ歌舞伎を今回「したコメ」で上映するじゃないですか。その作品も僕がやっていて、それと合わせて歌舞伎ゾンビみたいなのを今回作っていこうかなと思っていますね。

大江戸りびんぐでっど_s▲シネマ歌舞伎「大江戸りびんぐでっど」(C)松竹株式会社
(2010年10月16日公開、2009年歌舞伎座公演/103分/松竹)

――あの作品をはじめて見たときは、かなりの衝撃を受けました。

西村:あれは大変だったんですよ! もう、本当に。ゾンビのメイクだったりマスクだったりをたくさん作って、持って行って1人1人につけていくじゃないですか。「すいません、中村さん!」っていったら中村さんみんな来るわけですよ(笑) 「市川さんお願いします!」って言ったら市川さん、すごいたくさんいるわぁとか(笑) 全部下の名前で呼ばないといけないのかって(笑)

――しかもゾンビメイクをして! 現場ならではですね(笑)

西村:「あの人だれ?」「あのひと中村さんだね」みたいな。

――ちなみに、西村さんがお勧めする台東区のスポット、「したコメ」に来たらここにも行ってほしいスポットなどはありますか?

西村:けっこうたくさんあるんですけど、まず特撮ファンに対していうと、特撮フィギュアメーカーの老舗ブルマァクの本社が浅草にあったのでその界隈ですね(笑)合羽橋と浅草通りとの交差点の近くで、 毎日僕は自転車で通りますけど、本社の跡地にはまだブルマァクのマークがあるので、ここはブルマァクだったっていう確認だけをしています(笑) 誰も知らないんですけどね。 あとはねえ、浅草寺周辺だったり、飲み屋街は最近すごく綺麗に整備されて、よくなっているんですよね。そこに遊びにいったり、飲みに行ったりすれといいなと思いますね。

――「したコメ」楽しんで、浅草を散策して…

西村:ブルマァクの跡地もぜひ探してみてください! そのまま上野に行って、上野のマルイの裏の立ち飲み屋街に行ったりするのがいいと思いますよ。

――いいですね。

西村:そこには「大統領」とか「たきおか」とか、いろいろ立ち飲み屋があるんですよ。ちなみに「大統領」の横に「肉の大山」っていうお店があるんですけど、その前も立ち飲み屋で。そこでは「肉の大山」の肉を使ったコロッケなんかも売っているので、おすすめですね。

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