ウルトラJ

2017.01.12

グルメ
「出たな!シースクリーム!これでも食らえッ!」 ウルトラ【まる怪】グルメ 第17回〜長崎編〜

ニッポンのウルトラなものを日々調査している「ウルトラJ」編集部より、ご当地グルメ担当のメロス山本隊員が見つけた「まるで怪獣のように魅力的な名前を持つグルメ」略して《まる怪グルメ》3選をお届けします!


こんにちは! メロス山本、略してメス山です!

これまでに日本各地の「まる怪グルメ」を探訪してきましたが、いやあ、この広い日本には、まだまだあるもんですねえ。

「まるで怪獣のように、魅惑的で強烈な響きを持つ名前の食べ物」が。

というわけで…今回は、長崎県! 長崎県といえば、なんといっても江戸時代から海外への窓口として開かれ、いろんな珍しい文物が入ってきた進取の精神に富んだ土地!

カステラちゃんぽん卓袱料理佐世保バーガーなど、長崎の名物グルメを数え上げればキリがありません!!  そんなグルメの国・長崎なら、きっとまるで怪獣の名前のような「まる怪グルメ」もいっぱい見つかるでしょう!

たとえば、この「シースクリーム」のように!

1.「シースクリーム」登場

私がウルトラマンなら、思わず、

「出たなシースクリーム! これでもくらえ!!」 

と、ロケットにくくりつけて宇宙に放り出してしまいたくなる怪獣ネームですが、じつはこれは亡霊怪獣の名前などではなく、これでも長崎県の誇る絶品スイーツの名前なのです。

それでは、シースクリームさん、どうぞ!! 

シースクリーム
出典:http://baigetsudo.com/item/203
まる怪グルメその70

「シースクリーム」(長崎市)

これが……シースクリーム!? 

まるで、ウルトラマンゼロの盟友・グレンファイヤーの頭のように色鮮やかなオレンジ色のフルーツ!

う、うまそうなケーキではないですか! 

でも、この名前にはどことなく夏の海で絶叫してるお嬢さんような語感もありますが…

この「シースクリーム」、一体、どういう意味なのでしょうか!?

はいッ!

「シースクリーム」とは、「シースケーキ」とも呼ばれていますが、この「シース」とは、英語で刀や剣の「鞘(さや)」を意味する言葉で、昭和30年頃、長崎の老舗菓子店の梅月堂が最初に「シースクリーム」という名前で発売しました。

通常生クリームを使うことが多いショートケーキですが、このケーキは、スポンジ部分の間にカスタードクリームを挟み込んでおり、初期のケーキの形状は、それが豆の「さや」(莢)に似ていたことから、英語で「さやのケーキ」という意味で「シースクリーム」という名前にしたのだそうです。

それから50年。シースクリーム(シースケーキ)は、長崎の定番スイーツとして親しまれてきましたが、大変なことが発覚したのです。

実は本来は豆のさや(莢)は英語で「pod」が正しく、剣のさや(鞘)「sheath」は間違いだったことがわかったのでした。

しかし、50年の間、すっかり「シースクリーム」という名前は愛され続けて定着し、今や、長崎を代表するスイーツの一つとなりました。そんなシースクリーム。長崎を訪れた際に、ご賞味してみてはいかがでしょうか。

梅月堂:http://baigetsudo.com/

2.「トウバニ」登場

トウバニ……!

これは……なんだか胸が騒ぐ名前です。

怪獣……というよりも、どことなくバディもののヒーローのような響きがありますね。

なんとなく、ジェネレーションギャップがある…女性人気が出そうな感じです。

そんな「トウバニ」さんですが、一体どんな長崎グルメなんだっていうのでしょうか!?

それでは、トウバニさん! お願いします!

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出典:http://www.shop.sakamotoya.co.jp/info/info_detail.php?info_id=10

まる怪グルメその71

「東坡煮」(長崎市)

こ、これがトウバニ!?

まるで「ウルトラセブン」第18話に登場した音波怪人ベル星人が五人輪になってUFOを呼んでいるような感じにも見えますが……

う、うまそう! 

しかし、これは…豚の、角煮では!? トウバニとは、一体どういう料理なんでしょう!?

はいっ!

東坡煮(とうばに)」とは、卓袱(しっぽく)料理の一つ。そう、豚の角煮のことです。中国語では「東坡肉(トンポーロウ)」といいます。この名前の由来は中国の詩人・蘇東坡(そとうば)が好んだからだそうです。

この卓袱料理とは、南蛮料理(西洋料理)や中国料理の影響を受けて、長崎で生まれた、円卓いっぱいに様々な料理の大皿を並べ、取り分けながら食べるコース料理のこと。

それまでの日本料理は、お膳の上に一人分で用意されるのが当たり前でしたので、とても珍しがられ、江戸時代後期には京都や江戸でも流行しました(ただし、獣肉は用いられませんでした)。卓袱料理は日本料理なのか、中国料理なのか、阿蘭陀(オランダ)料理なのかがわからないため、和華蘭(わからん)料理とも呼ばれたそうです。

その卓袱料理のコースの中に必ず、入っているのが、東坡煮。上質な豚肉を長時間茹でて脂分を抜き、たれに漬け込んで長時間、とろとろになるまで煮込んだものです。

口の中でとろける東坡煮は、ごはんのおかずや、お酒のお供にも最高です。通信販売もしているそうですので、ぜひご賞味してみてはいかがでしょうか。

あっ!とながさき:http://www.at-nagasaki.jp/restaurant/62207/

3.「グゾウニ」登場

「グゾウニ」……!

こ、これは……久々に凶悪そうな怪獣ネーム

この「グゾ」という濁音2連発がいいですね! グドングビラを思い浮かべます。

それにどことなく妖怪・白蔵主ダイオウグソクムシを思い浮かべる語感。きっと生命力も強いのでしょう。

そんなグゾウニ!  どんなグルメだっていうんでしょうか!

では、どーぞ!

具雑煮
出典:http://www.nagasaki-tabinet.com/event/19/
まる怪グルメその72

「具雑煮」(島原市)

こ、これがグゾウニ!?

まるで「帰ってきたウルトラマン」第12話に登場した音波怪獣シュガロンの頭頂部のようにも見えますが……

これも……美味そうです! 一体、どんなグルメなんでしょうか!?

はいっ!

「具雑煮」とは、長崎県島原市の郷土料理。文字通り、がたくさん入った雑煮のことで、正月だけでなく祭礼の日などにも食べるおめでたい料理です。

現在の具雑煮は、丸餅鶏肉、サトイモ、白菜、大根や春菊、ニンジン、ゴボウ、椎茸などの野菜・山菜などをたくさん入れて、土鍋で煮込んだもの。

この「具雑煮」のルーツは、一説にはなんと「島原の乱」だと言われています。天草四郎時貞をリーダーに、隠れキリシタン農民が蜂起した一揆事件ですね。一揆軍が原城に籠城した際に、食糧の中の餅とともに、さまざまな材料を加えて雑炊を炊いたのがはじまりといわれています。

現在、この具雑煮は、市内の外食店でも提供されています。具雑煮を食べながら、映画「沈黙‐サイレンス‐」(原作・遠藤周作)でも描かれた、長崎の隠れキリシタンたちの受難の歴史に思いを馳せてみるのもよいのではないでしょうか。

ながさき旅ねっと:http://www.nagasaki-tabinet.com/event/19/


全国にはまだ、「まるで怪獣のような魅力的な名前を持つグルメ」(まる怪グルメ)がたくさんあります!

次はあなたの街の「まる怪グルメ」をご紹介するかもしれません! (情報をお寄せください!)

それでは!