「出たなババヘラ!これでも食らえッ!」 ウルトラ【まる怪】グルメ 第7回〜秋田編〜

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ニッポンのウルトラなものを日々調査している「ウルトラJ」編集部より、ご当地グルメ担当のメロス山本隊員が見つけた「まるで怪獣のように魅力的な名前を持つグルメ」略して《まる怪グルメ》5選をお届けします!


こんにちは! メロス山本、略してメロ山です!

これまにで日本各地の「まる怪グルメ」を探訪してきましたが、いやあ、この広い日本には、まだまだあるもんですねえ。

「まるで怪獣のように、魅惑的で強烈な響きを持つ名前の食べ物」が。

 

というわけで…今回は、「泣ぐ子はいねーがー!」のナマハゲで有名な秋田県!

秋田といえば「きりたんぽ」や「稲庭うどん」、「横手やきそば」など、数多くの名物グルメのある、味覚の国でもあります!

きっと、しったげ(すっごい)な「まる怪グルメ」がいっぱい見つかるでしょう!

たとえば、この、どう読んでも怪獣としか思えないような「ババヘラ」のように!

 

1.「ババヘラ」登場

私がウルトラマンレオなら、思わず、

「出たな暗黒星人ババヘラ! これでも、喰らえッ!とう!」 

と、弟のアストラとともにウルトラダブルキックを仕掛けてしまいそうな、暗黒宇宙人チックな名前ですが、実はこれ、光の国を大混乱に陥れた宇宙人などではありません。

「ババヘラ」!

この「ババヘラ」はそんな恐ろしいものでは全然なくて、秋田県民なら誰もが知る、路上のスイーツの名前なのです!

ババヘラ
出典:http://www.akitafan.com/specials/pages/eat-babahera
まる怪グルメその31 

「ババヘラ」(秋田県)

 

おお! こ、これが、ババヘラ!

ま、まるで「マンモスフラワー ジュラン」のような美しいお花!!

これは、美味しそうなアイス・スイーツですね!

でも…アイスなのに「ババヘラ」って、一体、どういう意味なんでしょうか?

はいッ。

「ババヘラ」とは、秋田名物のアイスクリーム。

路上のパラソルの下で、「ババ」(秋田弁では「おばあさん」のことを親しみを込めてこう呼びます)が、金属製の専用のヘラで盛り付けてくれるので、そう呼ばれています。

60年以上の歴史があり、もともとは農閑期の副業として農家のおかあさんたちが、アイスを路上で販売したそうですが、現在では秋田の国道沿いやお祭り会場、イベントなどで見かける、夏の風物詩というべきものになっています。

 ピンク(イチゴ味)と、黄色(バナナ味)の2色のアイスを、売り子のおかあさんがコーンに盛ってくれるのですが、熟練の達人の方になると、写真のように、美しい花のような形「バラ盛り」に盛り付けてくれることもあります。 

秋田に行かれる方! 道端などにピンクと黄色のパラソルを見かけたら、それはラッキーなことです! ぜひ、立ち止まって「ババヘラ」をお買い求めになられることをおすすめします。 

進藤冷菓 http://babahera.net/

 

2.「ギバサ」登場

次なる「まる怪グルメ」は!

「ギバサ」……!!

これは、すごく怪獣っぽい名前です! 

「ギバサ」!「ギバサ」!!

濁音+濁音、そして飛翔感。

「風の魔王獣マガバッサー」に通じる力強さを感じます。

「ギバ」っていうところに、なんとなく、一世を風靡しそうな感じや、レインボーブリッジを封鎖しそうな感じもしますし、「バサ」っていう羽ばたきの感じは、どことなく宮沢賢治の小説に出てくる鳥の王・疾翔大力を思わせます。

そして、「サ」ってところには、ちょっとしたスピード感や、さりげないキザっぽさ、ニヒリズムや無常感を感じる名前ですね。

いやあ、いい怪獣ネームです。

声に出して読みたくなるのが「まる怪グルメ」の鉄則ですが、これは満点!「ギバサ! ギバサ!」と連呼したくなる名前です!

「たわば!」とか、「グワシ!」とか、「バラサ!」とか的な、謎の勢いがある3文字言葉の系譜を継ぐ怪獣名!

 

ギバサ! ギバサ!

ギバサ
出典:http://www.oganavi.com/food/12.php

まる怪グルメその22

「ギバサ」(男鹿)

 

こ、これが「ギバサ」!

…その正体は!

秋田で昔から食べられている海藻のこと。全国的には「アカモク」というのが正式名称です。

ワカメやモズクと同様の海藻で、ほんのりと香る磯の香りと、ネバネバトロトロヌルヌルした食感が特徴。

ポン酢や三杯酢で食べるもよし、お醤油と生卵をあわせて食べてもよし。大根おろしとあえてもよし。

納豆やトロロ芋などといっしょに食べても美味しいですし、ホカホカのご飯とも合います。お味噌汁に入れるのも定番! 

クセはすくないので、どなたでも食べていただける上、健康に断然いいヘルシー食材「ギバサ」! 

低カロリーでありながら、ワカメやメカブ、モズクなどと同様に、栄養価が高く、免疫力を高め、さまざまな病気を予防する効果がある「ギバサ」!

また、ギバサに多く含まれる水溶性食物繊維「フコダイン」という成分は、口臭・体臭予防にも効果があるとのこと。

フコダイン! これも怪獣名か、ヒーロー名みたいですね!

ビタミンK、ポリフェノール、ミネラルなども含み、一説には美白効果もあり、「秋田美人誕生の秘密」ともいわれているとか。

まさに、スーパー海藻である、ギバサ! 一年中食べられていますが、旬は5月から6月とのこと。

ぜひ、秋田に行ったらギバサをお土産に! 通信販売などでも購入できます!

ビバ・ギバサ! 

男鹿なび http://www.oganavi.com/food/12.php

 

3.「イブリガッコ」登場

「イブリガッコ」!

なんだか、ガブリとやられそうなヤバそうな名前ですよ!

なにせ、「ウルトラマンコスモス」の敵「カオスヘッダー・イブリース」に非常に似ていますからね。

きっと、魔獣の王のようなボス怪獣の名前に違いありません!

あるいは、「ガッコ」というぐらいですから、悪魔が取り付いた小学校の鉄筋校舎が、ガチャーンガチャーンと変形して立ち上がり、モンスター化した怪獣かもしれません!

うん、小学校の時、夢で見たような記憶があります!

これは、怖いですよ! 学校の七不思議もぶっ飛ぶぐらい怖いですよ!

さてさて、名前だけでそのような想像力を掻き立てる「イブリガッコ」という名前、さてはて、どんなグルメであることやら!?

 

ガシャーン!

イブリガッコ
出典:http://daisenkankou.com/near/いぶりがっこ

まる怪グルメその33

「いぶりがっこ」(秋田)

こ、これがイブリガッコの正体!

うまそうなお漬物じゃないですか!

 

はいッ!

「がっこ」というのは、秋田の言葉で、お漬物のこと。

そのがっこを「燻(いぶ)って」あるから、「いぶりがっこ」です。

寒冷地で、日照時間の長くない、山あいの土地では、屋外で大根を天日干しをすると、凍ってしまいます。

そこで、囲炉裏の上の梁(はり)に吊り下げ、煙と熱で燻煙乾燥させるようになりました。そうすると、独特の風味と味わいがつくのです。

その燻煙した干し大根を、初冬の低温下で、米ぬかで漬け込んだ秋田の伝統的な漬物。それが「いぶりがっこ」です。

古く室町時代に起源を持つといわれ、雪に閉ざされる冬場は、保存性の高いいぶりがっこが常備食でした。

しかし、昭和30年代になり、薪ストーブが普及するようになり、囲炉裏が使われなくなると、いぶりがっこも家庭では作られなくなりましたが、昭和40年代、商品として造られるようになりました。

現在のいぶりがっこは、この地で古くから栽培されてきた白首の地大根を、燻製小屋で桜や楢(なら)、欅(けやき)の木でいぶり上げ、それを昔ながらの方法で漬け込んであります。

北国秋田の冬の味、その素朴な風味を、ご飯やお茶、お酒などといっしょに、

ぜひ味わってみられてはいかがでしょうか。

大仙市観光協会 http://daisenkankou.com/

 

4.「ザッパジル」登場

「ザッパジル」……

これも……ウルトラマンタロウを苦しめた海象怪獣デッパラスや、月面基地V3を破壊し、ウルトラセブンを苦しめた復讐怪人ザンパ星人を想起させる、なかなかの怪獣ネームですね。

なんとなく大雑把そうなニュアンスもありますし、ZAPというのは、チャンネルを切り替えることを意味するそうなので、憎めない怪獣のような気もしますが、油断してはいけません。

一方でZAPはレーザー光線の発射音も意味するようですので、レーザー光線をビリビリ発射する怪獣の名前のようでもあります。

さて、そんな恐ろしい名前を持つ「ザッパジル」、一体どんなグルメなのでしょうか!?

いでよ「ザッパジル」!

ザッパーン!


ザッパジル
出典:http://healthmate-sakegawa.com/?p=1215

まる怪グルメその34

「ザッパ汁」(男鹿半島近辺)

おお! こ、これが…「ザッパジル」!

ごくり…。うまそう!

ザッパ汁の「ザッパ」は、魚のアラのことです。

フランク・ザッパとは関係ありません。

もともとは漢字で「雑端」と書き、使わない部分のこと。木材の端材などもザッパといいます。

ザッパ汁は魚のアラとともに、白菜や大根、にんじん、ネギ、コンニャクなどを入れ、味噌や酒粕の鍋にしたものです。

もともとは、アラのみを入れていたようですが、現在では魚をまるごとぶつ切りにして入れるようになりました。

 青森県には「じゃっぱじる」という近縁の料理がありますが、青森が「たら」を使うのに対し、秋田県のザッパ汁は、アラの入った鍋のことで、魚の種類は問いません。

キンキ、タラ、アイナメ、鮭など、季節の魚が用いられます。

 

一匹の魚を余すところなくすべていただく、栄養たっぷりでエコなお鍋。地元のお寿司屋さんなどでお吸い物として出している店もあります。

これからの時期にはぴったり、身も心ものポカポカになる「ザッパ汁」のお鍋を味わってみてはいかがでしょうか。

男鹿海鮮市場 http://oga-kaisen.com/

 

5.「オガブリコ」登場

さて、秋田県の「まる怪グルメ」もこれが5つめ。

「オガブリコ」です。

これもなかなか、油断ならない名前です。

ちょっとでも気をゆるめるとガブリとやられそうな……。

それも、なんとなく、ウルトラセブンが苦手そうな雰囲気……。

アイスラッガーで首をぶった切っても毒牙で噛み付いてきた「猛毒怪獣 ガブラ」や、「人間牧場」を作ろうとした「宇宙怪人 ブラコ星人」を彷彿とさせる、なかなか厄介そうな怪獣ネームです。

さて、どんなグルメか見てみましょう!

 

ガブッ!

オガブリコ
出典:http://www.oganavi.com/chisan/foods/191/2860.php

まる怪グルメその35

「男鹿ブリコ」(男鹿半島)

こ、これが、「オガブリコ」!?

はい。

この写真は「ハタカバ丼」。ブリコハタハタの丼です。

そう。上に乗っかっているツブツブが「ブリコ」であります。

 

「ブリコ」とは、秋田方言で魚のハタハタの卵のことをいいます。

ハタハタは秋田県の「県魚」。

昔から秋田音頭でも「秋田名物、八森ハタハタ、男鹿ブリコ」と呼ばれるぐらい、男鹿地方の名物として知られています。

ハタハタ「鱩」(魚へんに雷)あるいは、「鰰」(魚へんに神)と書き、別名をカミナリウオといいます。

特に、男鹿の近海はハタハタの産卵に適しているらしく、お腹にブリコがいっぱいつまったハタハタがたくさん訪れます。

そのハタハタや、その卵ブリコが男鹿地方の特産物となっているほか、ハタハタから作られる魚醤「しょっつる」も秋田名物として知られています。

 

江戸時代に東北地方や北海道を旅した菅江真澄は、

「海上が荒天になり、雷鳴が轟けば、ハタハタが群来する。それゆえに、《はたはた神》というのだ」

と書き残していますが、秋田の人々にとっては、ハタハタは単なる魚以上の意味を持つ存在だったといわれています。

男鹿には、かつては浜の色が真っ赤になるくらい、海藻にボール状に産み付けられた産卵後のブリコが流れ着いて、足の踏み場もなかったそうです。

ところが、近年の乱獲によって、漁獲量が激減しました。そこで、平成4年から3年間の全面禁漁を行い、見事にハタハタの数を増加させたのです。

地元の人のハタハタへの想いが、絶滅の危機を回避させたといえるのかもしれません。

なぜ、ハタハタの卵なのに「ブリコ」というのかですが、一説には噛んだ時の音が「ブリッ」「ブリッ」と聞こえるので、「ブリコ」と呼ばれるようになったと言われています。(他にも、いろいろ説があります)。

ブリコのネバネバと口の中の中でプチプチと弾ける不思議な食感は、一度味わったら病みつきになります。

みなさんも、ぜひ、秋田の男鹿半島を訪れて、秋田のソウルフード・ハタハタを、ブリコとともに味わってみてはいかがでしょうか。

男鹿なび http://www.oganavi.com/food/

 


全国にはまだ、「まるで怪獣のような魅力的な名前を持つグルメ」(まる怪グルメ)がたくさんあります!

次はあなたの街の「まる怪グルメ」をご紹介するかもしれません! (情報をお寄せください!)

それでは!

 

プロフィールPROFILE

山本メロス

子どもの頃、ウルトラマンの当て物カードとウルトラマン消しゴムを収集し、ケイブンシャの「全怪獣怪人大百科」を愛読。
好きな怪獣は恐竜戦車。好きな快獣はブースカとチャメゴンとカモスケ。
好きなウルトラマンはウルトラマンキッズの「ルーキー」。

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