「真田丸」の題字を手がけた左官職人が語る 「ダイヤモンドと失敗が共存しているのが職人」

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ウルトラJで、これまでお届けしてきた「ものづくり 匠の技の祭典2016」の特集

イベントアンバサダーのウルトラマンも登場したオープニングイベントでは、「真田丸」の題字を手がけた左官職人の挾土秀平さんによる、土壁に題字を描くパフォーマンスが披露されました。

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その後のトークで語られた挟土さんの職人論と合わせて、本記事でたっぷりと詳細をレポートします!

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「真田丸」のメインテーマ曲がかかる中登場した挟土さん。ほかの左官職人の手によって綺麗に塗られた土壁に向かいます。

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コテを手にして、迷うことなく1文字ずつ土壁に題字を描いていきます。この時点ではまだ何が書かれているのかわかりませんが……

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徐々にその全貌が表れていきます。最後は「職」の字の点をコテを叩きつけるようにして描き切り、今回のイベントの題字が完成しました。

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描かれたのは「手技 職」の3文字。〝てわざ〟という意味について、司会の女性より質問された挟土さんは、

「今回‟匠”という文字が使われていますが、職人を表現する新しい言い方がないかなと思ったんです。つまり手の技だよ、ってことのほうが、技ってすごくカッコいいですし、手って非常にアナログなんで伝わりやすいかなって」

と語られました。そこから職人に関して、今回のイベントのテーマに関してのトークが行われることに。

司会:左官という職業の魅力を教えて頂けますでしょうか?

挟土:左官に限らず日本の職人って、漆や和食など水仕事が多いんですよね。水を使う仕事って感覚的で、成功もあれば失敗もあって、水仕事では事件とか事故が常に起きるんです。

いまは安定的なものを供給しなきゃいけないということで、事件事故がダメって言われてるんですけど、事件っていうのはひょっとすると最高の事件がおきることがあるわけです。

2度と作れないとてつもないダイヤモンドみたいなものを作っている場合もあれば、たしかに失敗もある。ダイヤモンドと失敗が共存しているのが僕ら職人なので、そのダイヤモンドが手に入ることが職人の仕事なんじゃないかなと。

司会:ダイヤモンドに出会える可能性がある?

挟土:そのダイヤモンドは僕が作ったからといって、僕がもう1回つくることはできなくて、違う形のダイヤモンドができる。まあこの世に1個だけということですね。

そういうようなところが今回のイベントの見せ場というか、そういう事件がたくさん起きることが、つまり「手技」なんじゃないかなと。ちょっとカッコつけましたけど、そういうことだと思います。

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司会:今回のイベントテーマは‟伝統と革新”ですが、挟土さんが考える‟伝統と革新”とは?

挟土:日本の伝統というのは、何百年と続いてきた技がたくさんありますので、その中でミスしてきた建物もたくさんあります。それは文化財として、昔の寸法が間違っていたらそのまま修復する、そういうことが大事だと思うんです。

一方で革新の部分では、東京のオシャレなホテルのラウンジで職人の技が現代にマッチするとか、そういう風に職人衆は東京や世界に合うようになってもらいたいですね。モダンなカッコいい職人の表現と、きっちり守っていくところは絶対に譲らない。この2つの使い分けで‟伝統と革新”なのではないかなと思います。

司会:今回のイベントが身近に感じて頂けるいい機会になればいいですね。

挟土:職人は本当に口下手なんです。こういう大きいイベントをやって東京都が職人の代弁をしてくれて、職人側もどうやってセールスしようかとか、口上手になるきっかけになってくれればと。

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これまで培ってきた伝統と技術を守っていくこと、そうしながら切り開いていく新しい可能性。

挟土さんが語られるように、‟伝統と革新”を体現する職人たちが一堂に集まった「ものづくり 匠の技の祭典2016」は、好評のうちに終了しました。

本イベントをきっかけにして、初めて伝統工芸に触れた若い人たちにもその魅力が伝わり、盛り上がっていってほしいですね!

 

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過去の紹介はこちらより。

 

■開催概要
開催日程:2016年8月10日(水)~12日(金)
開催時間:10:00~17:00
開催会場:東京国際フォーラム ホールE(地下2階)・ロビーギャラリー(地下1階)
住所:東京都千代田区丸の内3-5-1
公式サイト:http://www.monozukuri-takumi-expo.tokyo/

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