【ウルトラマンを沖縄から読み解く】第3回 金城哲夫氏が書いた傑作「ノンマルトの使者」

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▲『ウルトラセブン』第42話「ノンマルトの使者」より

1967年10月1日。日本全国の子どもたちの期待を一身に受けて始まった『ウルトラセブン』。深紅のボディに、必殺技のアイスラッガーで侵略者を打ち倒すウルトラセブンは、ウルトラマンと同様に、子どもたちに大人気になりました。『ウルトラセブン』では、多数の作家や監督が、この「宇宙戦争活劇」に、現実社会の様々な実情を被せた作劇で、傑作と呼ばれる作品群を生みだしました。

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▲『ウルトラセブン』第26話「超兵器R1号」より

地球人に住居を破壊され、永遠の放浪者となったペガッサ星人の登場する第6話「ダーク・ゾーン」や、破壊兵器の被害者でもあるギエロン星獣が哀しく暴れる第26話「超兵器R1号」、一人の宇宙人工作員少女の悲劇を描いた第37話「盗まれたウルトラ・アイ」などは、今も語り継がれるSFドラマの名作となっています。もちろん沖縄出身のメインライターの金城哲夫氏も、傑作・名作を数多く執筆しています。

勧善懲悪の物語に見せかけながら、当時社会問題になっていた、ベトナム戦争米兵脱走問題を取り扱った第7話「宇宙囚人303」や、ウルトラセブンの弱点を描いてしまった第25話「零下140度の対決」など。その上で、金城氏は、『ウルトラセブン』の中でも屈指の名作と言われるエピソードを書き上げます。

第42話「ノンマルトの使者」。ここでは、無思慮な地球人と、その社会の影の部分で歴史の裏に、ひっそりと海底に押し込まれた“地球先住民族”との物語が鮮烈に描かれました。“地球先住民族”とされるノンマルトは、彼らが“侵略者”と呼ぶ地球人によって悲劇的な結末を迎え、宇宙人であるウルトラセブンも間接的に地球人に加担してしまいます。――もしかしたら、自分もまた“侵略者”なのかもしれない。そこには、鮮やかに「先住民族と侵略者の本質」が描かれていました。

今となっては、金城氏がこの「ノンマルトの使者」という作品にどこまでメッセージを込めようとしたのかはわかりません。しかし、沖縄生まれの“ウチナンチュ”金城氏によってこの傑作が書かれたことは、作品の本質を考えるに当たって重要なファクターなのではないでしょうか。

次回は、そんな沖縄人(ウチナンチュ)・金城哲夫氏と、「まれびと」としてのウルトラセブンというテーマでお届けいたします。

編・文責/ウルトラJ編集部

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