
ニッポンのウルトラなものを日々調査している「ウルトラJ」編集部より、ご当地グルメ担当のメロス山本隊員が見つけた「まるで怪獣のように魅力的な名前を持つグルメ」略して《まる怪グルメ》3選をお届けします!
こんにちは! 山本メロス、またの名を山ロスです!
これまでに日本各地の「まる怪グルメ」を探訪してきましたが、いやあ、この広い日本には、まだまだあるもんですねえ。
「まるで怪獣のように、魅惑的で強烈な響きを持つ名前の食べ物」が。
というわけで…今回は、沖縄県! かつては中国や日本と交易で栄えた海洋国家・琉球王国! それだけに他の県とは異なる沖縄独自の伝統文化やを持ち、「琉球語」をルーツとする独特の語感を持つお国言葉も魅力の一つです!
そんな沖縄ですから、食べ物も個性的! 豊穣な海からの恵みと、近隣諸国との交易によってはぐくまれた沖縄ならではの食文化は、旅人たちを楽しませています。
そんなグルメの楽園・沖縄なら、きっとまるで怪獣や宇宙人の名前のような「まる怪グルメ」もいっぱい見つかるでしょう!
たとえば、この「グルクン」のように!
1.「グルクン」登場
私がウルトラマンXなら、思わず、
「出たなグルクン! これでもくらえッ!」
と、食事をたくさんおごってしまいそうな名前ですが、じつはこれ、別に人類に協力的な異星人の科学者の名前ではありません。
このグルクンは、そんな腹ペコ博士の名前ではなく、沖縄県が誇るご当地グルメの名前なのです。
それではグルクンさん! どうぞ!!
まる怪グルメその84
「グルクン」
これが…グルクン!?
グルクンという名前からはグルメ(美食家)やグルマン(大食漢)といったイメージ、あるいはグルテンのようなタンパク質が大好きなデップリ太った怪獣のようなイメージを勝手に持ってしまうかもしれませんが…こ、これは!
シュッとしてる!
まるでパンドンのような、鮮やかな朱色!
赤い、赤い、赤いこいつ、グルクンって、一体!?
はいッ!
「グルクン」とは、沖縄の「県魚」。標準和名はタカサゴですが、一般に「グルクン」といえば、近縁種のクマザサハナムロなどの魚もひっくるめて指すことが多いようです。
特徴的な赤い色は、水揚げ後のもので、海中を泳いでいる時は青緑がかった体の色をしています。
この「グルクン」、沖縄では家庭料理に欠かせない魚として親しまれており、白身はあっさりとしてクセがなく、すり身、煮つけなどにもしますが、やはり代表的な調理法はグルクンの唐揚げ。
豪快に姿揚げにし、レモンやシークヮーサーをかけて、頭から尻尾まで、骨ごとバリバリいただきます。
また、足が早いのでなかなか食べるチャンスは少なそうですが、刺身でも食べられるそうで、生で食べると、独特の香りがあって美味しいそう。
食卓のおかずとしても、お酒の肴にも適した、沖縄のソウルフードというべき「グルクン」。もちろん県内の旅館や飲食店でも食べられます。唐揚げは、包丁の入れ方や揚げ方が店ごとに調理方法や味わいが違うため、ぜひ沖縄に来て、食べ比べてみてはいかがでしょうか?
沖縄県漁業協同組合連合会:http://www.jf-okinawa.jp/?marineproducts=%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%82%B5%E3%82%B4
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Profile
メロス山本
子どもの頃、ウルトラマンの当て物カードとウルトラマンの怪獣消しゴムを隣の兄ちゃんにもらったことで、ウルトラマンの世界にドップリはまり、ケイブンシャの「全怪獣怪人大百科」を暗記するほど愛読。
田舎者のため、アンドロメロスとウルトラマンキッズが見られず悲しみというものを知った。
好きな怪獣は恐竜戦車。好きな快獣はブースカとチャメゴン。
好きなウルトラマンはウルトラマンキッズの「ルーキー」。
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